牛と地球

「牛を守ると世界が守れる」を実証する

牛と世界平和の密接な関係

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動物の保護

牛と世界平和には深い関係があります。私のヨーガの師匠は「牛の虐殺を禁止しない政府は滅びる。自分自身でその歴史を調べてみなさい。まずすべての動物への暴力を止めることだ」と述べています。また「今、起こっていること(新型コロナウィルス感染症の世界的流行)は、牛の呪いの結果だ」とも述べています。牛だけではなくすべての動物への非暴力が大切ですが、牛は非常に世界に恩恵を与える動物で大切にするべき存在です。

各政府や自治体の動物保護

調べてみると、憲法で動物保護を定めているのはスイスであるようです。法律に貫かれている基本理念は、農家や肉屋、飼い主、科学者を含め誰であっても「動物を不適切に痛みや苦痛、危害、恐怖にさらす」ことは許されないことです。憲法レベルで動物の尊厳を定めているのは世界でもスイスだけであるそうです。

動物を「感受性のある存在」と捉え、家畜にとってストレスや苦痛の少ない飼育環境を目指す考え方である「アニマルウェルフェア」の先進国はイギリスです。2006年アニマルウェルフェア法では、家畜など人間の飼養下にある動物に限らず、野生動物を含めた全ての脊椎動物(人間を除く)を対象に、致傷行為などの各種禁止事項を定めています。家畜だけではなく、野生動物を含めているところがこの法律の進んでいるところです。

また牛を聖なる存在として敬うヒンドゥー教徒の多いインドでは、マハーラーシュトラ州政府の修正動物保護法が同州内におけるすべての牛の食肉解体を禁止しています。またインド各地で食肉自体を規制する制度がひろがっているようです。

菜食主義のひろがり

欧米では菜食主義がひろがりを見せています。ドイツでは総人口の9%、イタリアでは6%がベジタリアンであるそうです。アメリカはここ数年で、ヴィーガンベジタリアンが爆発的に増え、2017年には6%と言われていたベジタリアン率が、2019年には7〜8%まで増えたと推測されています。アメリカでは2000万人以上の人々が菜食主義であることになります。特に若い世代で増えているようです。

動物の権利

菜食主義が広がる理由はさまざまですが、その一つに「動物の権利」という考え方があります。動物には人間から搾取されたり残虐な扱いを受けることなく、それぞれの動物の本性に従って生きる権利があるとする考え方です。 現代では、奴隷制や女性蔑視の差別を容認できる人はいませんが、未来の世界では動物への差別が種差別と捉えられ、食肉がとんでもなく野蛮な行為だとみなされるようになるのかもしれません。

食料問題と肉食

菜食主義の根拠の一つには食料と環境の問題もあります。食肉のために必要な穀物飼料を計算すると、農林水産省のレポートによると牛肉1kgのために穀物飼料が11kgが必要だとされています。もっと多く必要だという試算もありますが、いずれにせよ、肉として動物を食べることは食料生産の面から見て非常に非効率的です。食料問題は、食料の分配や権利に関する民主主義的な問題でもあるため、量だけで考えることはできませんが、肉食か菜食かの選択が、環境にかける負荷に大きく関わっていることに間違いはありません。

環境問題と肉食

グリーンピース・ジャパンは、肉の大量消費がもたらす10の環境問題をまとめています。工業型の畜産は「地球温暖化」「水質汚染」「森林伐採」「地球の陸地の1/4を土地利用」「穀物の大量使用」「大気汚染」「土壌劣化」「水の過剰使用」「人獣共通感染症」「生物多様性の喪失」などの環境問題を引き起こしているとまとめています。

そして「人獣共通感染症」の項目では、「アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、新しく発生する感染症の3/4は動物からであるとしています」と伝えています。

o-157」は、牛を食肉のために不自然な不衛生な環境で育て、病気がちな牛に本来は牛の食料ではない穀物抗生物質ホルモン剤を混ぜて食べさせてていたために耐性菌として生じたという説があります。鳥インフルエンザ豚インフルエンザなどの脅威もあります。グリンピース・ジャパンは「パンデミックの根本解決のためにには動物搾取や環境破壊のあり方を考える必要があります」と述べています。新型コロナウィルス感染症の発生源は、はっきりしませんが、コウモリを媒介とした可能性が伝えられています。コウモリを食用とするのは、工業型畜産の問題ではありませんが、不必要な肉食が引き起こす問題の一つである可能性があります。

食の選択と動物の保護

まず私たちにできることは、一食一食の「食の選択」であることは間違いないと思います。不必要に動物に苦痛を与えることを避け、また地球の環境に脅威をもたらさないような食事を選択することができます。そして、動物を保護し、人間と共生する仲間として暮らすための制度を応援していくことだと思います。世界の未来は、私たちの一食と密接な関係を持っているようです。

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